Hi-MAG北海道・日高の
ウェブマガジン

アイヌミュージックフェスティバル2025 レポート

新ひだか町三石での開催が恒例となった「アイヌミュージックフェスティバル」。2025年、第4回開催に訪れたHi-MAGプロデューサー御徒町凧と編集部員小林大賀の対談形式でのイベントレポートです。第5回開催は2026年11月15日。是非、お越しください。

イラストを手がけたUTOWAさんはMAREWREWにも出演。

御) 小林記者、今日はよろしくね。

小) 御徒町さん、よろしくお願いします。僕も御徒町さんも初めてのイベントでしたが、本当に盛りだくさんのプログラムでしたね。とても珍しいという、ほとんど継承されていない伝統的な歌唱法を披露された方もいる一方で、エレクトリックなバンド編成のパフォーマンスもありました。

御) おい!小林記者、まとめるのが早いよ!! ジラして書かないと、紙面が埋まらないよ(汗)
ところで小林記者は、日高に来てどれくらい経つの?

小) 失礼しました(汗)。日高に来てちょうど半年が経ったところです。

御) どうだい日高は? だいぶ慣れたてきた?

小) 職場でも良くしてもらい、お陰様でずいぶん慣れましたが、今回のイベントといい、まだまだ新鮮なことに囲まれている感じがします。日高は広いです。

御) よし。小林記者の人となりが垣間見えてきたところで、さっそくルポに入ろうか。会場は三石にある『はまなすホール』だね。近代的で清潔感もあって、芝居なんかの上演も楽しめそうな良い小屋だったね。

小) 立派なホールで座席数は400あるようですが、埋まってましたね〜。僕は第1部、立ち見になってしまったくらいです。

御) 俺も開演直前に着いたんだけど、空席がほとんどなかったよ。MCをしていたアイヌ芸人の川上竜也さんが前説をしていて、とてもアットホームな雰囲気で幕が上がったね。


小) 振り返ると、終始川上さんがユニークな雰囲気を作っていましたね。アイヌの方々は大変な歴史を背負っていて、客席からイベントを楽しむということの中にもいろいろな思いが交錯するものだと思うんです。川上さんのMCはマイノリティの側からシリアスな背景も語りつつ、かつ笑いとしてその場のエンターテイメントも維持していて…

御) そうだね。そういえば彼は二風谷で行われたウレクレクというイベントでも司会をしていたよ。では、さっそく出演者を見ていこう!と、思ったんだけど、一つずつ紹介してたら、長大になりすぎるから、とりあえず写真だけ並べることにしよう。

木の芽
AYNU RUTOMTE
TU MENOO
OKI & REKPO / 中條卓(bass)、加納マナウ(drums)

御) 小林記者は、特に気になった出演者はいるかね?

小) TU MENOKOの、あの向き合ってお互い囁き合うようなフォームの歌は、見たことも聞いたこともなかったです。サハリンアイヌの唱法で、2つだけ再現されてると解説がありました。それと、KAPIW & APAPPOの口琴の合奏。片方がアイヌのムックリ、片方は中国の「イ族口琴」というものだそうです。目を閉じて音だけに集中すると、まるでエレクトロミュージックのように聞こえ、驚きました。川上さやかさんのムックリ独奏も素晴らしくて、OKIさんが「宇宙一!」って囃してました。みなさん、今年阿寒湖で開かれた「第10回国際口琴大会」にも出演されていたようです。御徒町さんは、どうでした?
 −第10回国際口琴大会の動画 ・北海道新聞のダイジェスト ・オフィシャル動画 Day1

TU MENOKO
川上さやか

御) どの出演者もクオリティが高く、ずっとショーとして楽しめたんだけど、個人的にはNIN CUPの幻想的な世界観が特に好きだったなぁ。子供たちの踊りも素晴らしかった。それと、休憩中に行ったみついしどっとこむ運営のテントエリアも充実してたね。子供たちへのお土産で、手縫いのニット帽も買っちゃった(^^)

小) NIN CUPさんのルーパーも交えた音作り、伝承や物語の演出、引き込まれましたね。物販コーナーも活気がありましたね。

小) 僕は以前に民族音楽のレコードを集めてたりしたこともあって、特別企画「フチの歌、聞かせて」もグッときました。(フチ:尊敬すべき年配の女性の意)「こうやって暮らしの中で誰かが歌い伝えてきて、そして今のショーがある」と。そんな情景が浮かぶようでした。

特別企画「フチの歌、聞かせて」
左から滝地良子、堀悦子、床みどり、日川キク子、川上さやか(司会)、酒井奈々子、伊澤フサ子、杉村忍

御) 実は終演後、静内にあるSPICE TIGERで飲んでたら、OKIさんが来て、店主のヒロキに紹介してもらったんだ。そのカウンターで聞いた、アイヌについての話がとにかく面白くて、音楽だけじゃなく語り部としての才気も感じられてさぁ。とにかく贅沢な時間だったよ。

小) おお、さすがアーティストの交差点SPICE TIGER。どんな話だったか掘り下げたいところですが、脱線しすぎちゃいますね?

御) そうだね。だいぶディープな話も聞けたから、紹介したいところだけど、それはまた別の機会でかな?Hi-MAGで俺と魂の対談とかやれたら面白いかもね。そんなこんなで、今回は我々の対話篇で、誌面を構成してみたけど、どうだったかな?小林記者。

小) 音楽やパフォーマンスを言葉で表すって、とても難しいですね。対談形式に救われました。

御) うん、確かに。イベントはそもそも情報ではないから、体験にこそ意味があるよね。我々のフットワークを活かして、これからも読者のみなさんの呼び水になるような、軽妙なトークに磨きをかけていこう!最後までキャラが定まらなかったけど、アイヌミュージックフェスの魅力は少しでも伝えられたはず…。そして君はトンコリをマスターしてくれ、俺は口琴を頑張るから!いつかどこかでお披露目する日を夢見てー(笑)

小) 会場では何人か札幌圏の友人にも会いました。こんなに濃密かつ幅広いアイヌ音楽を楽しめる機会はなかなか無いと思うので、遠方からもぜひ足を運んで欲しいですね。

※写真は主催者の許諾と協力を得て掲載しています。

月別アーカイブ
タグ一覧